おはようございます。
今日は『 基礎 鉄筋の役割 』のご紹介です。
今回は少々文字多めの堅い内容かもしれませんが、お付き合い下さいませ。
最近の主流であるベタ基礎を参考に、基礎の鉄筋の役割を考えましょう。
ベタ基礎とはスラブ(耐圧版)と立上り(基礎梁)からなる基礎で、線ではなく面で地面に接する為、㎡当りの接地圧が小さく安全と考えられています。
そして建物の重量は瓦や構造材、内装材、設備、人や家具等々といった荷重が上から下に順々にかかってきますので、基礎に伝わるのは上部 ⇒ 1階柱 ⇒ 土台 ⇒ 基礎という順になりますが、柱には大きな力が加わる為、基礎は下図のように弓なりのような変形をする力の働きになります。
ここで地反力とは荷重に対して地盤が押し返す力の事です。
次に、スラブ、基礎梁を詳細に見ていきますと
上図のように弓なりになり、上側は両側に引張られる力が働き、下側は両側から圧縮される力が働きます。
ここで鉄筋コンクリートの特性を解説しますと、コンクリートは圧縮に対して強く、鉄筋は引張りに対して強いという性質があり、それぞれの特性を生かした構造となっております。
ここでピンときた方は、さすがです!
鉄筋は引張り側になければその特性が活かされないという事です。
一般に鉄筋についてよく知られている事は、『 かぶり厚さ 』
鉄筋が酸化して錆びる事を防ぐ為に、鉄筋周りのコンクリートの厚みを確保する事。
部位によっても数値は変わります。
かぶり厚さをとる事は大前提で、鉄筋の役割を知る事が重要なんですよね。
上記ベタ基礎スラブの曲げモーメント構造設計計算式においても鉄筋の位置(j)がダイレクトに強度に影響する事が分かりますよね。jに比例して曲げモーメントも大きくなるのです。
つまり砕石から鉄筋までの距離が設計寸法の半分であれば曲げに対する強度は半減してしまうという事になります。
そして、たまに見かける事例
砕石と鉄筋のかぶり寸法を確保する為のコンクリートスペーサーが鉄筋から外れてしまい鉄筋が下がってしまっているケース。
かぶり不足は当然ですが、鉄筋が下にあっては引張り力は活かされません。
j寸法が半減⇒曲げモーメント力が半減という事です。
コンクリート打設前の配筋検査が重要ですね。
基礎の土に接する部分はこのように60㎜以上を確保。
それでは今日はここまで
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
全くの素人ですが(勉強した事もありません)、こう云った施工の潜れたところの事、すきです。もっと最後まで付き合ってみたいので、コンクリート(こんなコンクリートはダメとか)の事も教えてください。
井上様 いつもブログを見ていただきありがとうございます。
私も毛が生えた程度ですが、コンクリートについてもいろいろ経験をして
苦労もしてきましたので、また時間をつくって記事にさせていただきます。